保険や年金の設計を考えるうえで、「高度障害になっちまったらどうしよう」というのがある。
高度障害というのは、両眼の視力、手足、言語機能を永久に失うなど、生活に重大な支障をきたす状態のことだ。
詳しくは生命保険センターの「高度障害保険金を受け取れるのは、どんなときなの?」を参照。
生きているけど、稼げない状態。
これに保険で備える必要はあるだろうか?
筆者の場合、答えはNOだ。
もしそうなったらなったで、いろいろな救済策があることがわかったので、本エントリではそれをまとめておきます。
<救済1>障害年金をもらう
障害の等級によるが、だいたい80~100万/年もらえる。ただし国民年金を払っていることが条件である。
<救済2>小規模企業共済を解約
厳密には高度障害を保障するものではないが、そうなってしまったら、ビジネスを辞めざるを得ないので廃業→解約→共済金受け取り、となる。
一括で受け取るか、年金としてちょっとづつ受け取るか、また納付月数やその時の年齢によって受取額は違うが、最低でも5年以上掛けた実績があれば、元本以上は戻ってくる。
たとえば毎月3万づつ掛けて、10年掛けたあとに働けなくなり廃業した場合、387万1800円戻ってくる。(実際の掛け金は360万)
参考:共済金(解約手当金)について
<救済3>個人型確定拠出年金を解約
原則60歳まで解約できない個人型確定拠出年金だが、高度障害状態になったら解約できる。野村證券、SBI証券は解約できることを確認済。ほかの金融機関は違うかもしれないので、自分の場合はどうなのかチェックしておこう。
支給額はもちろん運用成績による。
なお、国民年金基金は解約できない!これは電話で確認した。国民年金基金については別エントリを立ち上げるが、つくづくクソなシステムである。
あとは貯金をしっかりやっていれば、どうにかなるだろう。
高い保険料を払って、保険屋を儲けさせることはない。
これらを見てわかるのは、保障が薄いと評判の自営業者や個人事業主、フリーランスでも、やることやってれば、たとえ高度障害となってしまっても、即人生終了とはならないということである。
「窮地に陥っても生活保護だけはなんとしても避けたい(恥ずかしいとかプライドの問題ではなく、現実的にデメリットしかないから)」
と思っていた筆者は、最悪の事態に備えて自助努力が必要だと思っていたんだけど、そんなにビビる必要はないんだね。
知れば知るほどクソにしか見えない国民年金も、ちゃっかりセーフティネットになっている。(ややこしいが国民年金基金はクソです)
もちろん超高齢化社会をむかえるにあたり、社会制度も変わっていくし、小規模企業共済も運用失敗!→積立金消失!みたいな悲劇も絶対ないとはいいきれないので、常にアンテナを張り続けることは必要ですが(めんどくせ~)。
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