さて、みんな大好き(?)国民年金。フリーランス、自営業者、個人事業主、主婦、学生などが入る国民年金。
65歳になって満額もらえたとしても月にせいぜい6~7万円、生活費には全然足りない。しかも今の20~40代の人がもらう頃には、支給後ろ倒し&減額は必至。アタシの老後どうなっちゃうの?!(;゚Д゚)ガクブル
という
中でも東京海上日動あんしん生命の「個人年金保険」は、個人年金ランキングで常に1位、2位を走っている人気商品だ。(アフィリ料率が高いのかね?)
商品名が「個人年金保険」だから、「年金なの?保険なの?どっちなの?!」って感じだけど、これは年金である。年金に申し訳程度の保険がくっついている金融商品だ(詳細は自分で確認してください)。
年金なので、「老後に備えて積み立てしましょう」ってことなわけだけど、
- 高い予定利率!
- 控除で節税効果!
という理由で、いま自営業者による駆け込み契約が増えているんだそうだ。
筆者もチラリと検討してみたんだけど、わりと短時間で「ナシ」という判断にいたった。
ということで、契約検討中の人にむけて、その理由を書いておきます。ご参考まで。
1)利率は業界最高でも公的年金と比べるとたいしたことない
この商品の予定利率は1.65%である。これは保険会社が発売する個人年金の中で業界最高だ。
しかしこの利率は今月いっぱいで終了し、来月の2015年7月から1.65%→1.35%になる。だから申し込むなら今!急いで!ってことみたいなんだけど、ん~低い低いと言われてる国民年金基金でも今なら利率1.5%でっせ?
また、個人型確定拠出年金だと平均利回りは3%だそうだし。(いろんなブログ見てると10%を超えてる人もチラホラいる)
1.65%、銀行の利息より全然いいですよ!ってのは確かにそうなんだけど、来月になったらどの保険会社が扱う個人年金よりも、国民年金基金あるいは個人型確定拠出年金の利率が一番高いことになる。
いまは低金利時代だから他社商品も低い利率でパッとしない。しかし今後利率の高い商品が出るかもしれないから、そのときガツンと契約すればいいんじゃないの?
2)節税効果?んなもんないやろ
この商品は「税制適格特約」をつければ、確定申告のときに所得控除の特典が受けられる。
んだけど、全額控除ではない。
年間支払額が8万以下の場合は、計算式によって掛け金以下の控除で、8万以上はいくら年金を払っても、4万以上の控除にはならない。
所得にもよるが、4万の控除で節税できる額はせいぜい1~2万程度だろう。
ちょっと試算してみたら、筆者の場合、1ヶ月の掛け金は最低でも8千円からしか始められないので、年額で9万6千円は絶対に払わないといけない。
たった1~2万の節税をするために、毎年9万6千円払い続けるって本末転倒じゃね?
一方、小規模企業共済、国民年金基金、確定拠出年金なら全額控除である。これも所得といくら掛けるかによるが、10万、20万の節税効果は簡単に出る。
節税効果の威力という点でも、個人年金のインパクトは小さい。
もちろん小規模企業共済も国民年金基金も確定拠出年金も、それはそれでいろいろいろいろ問題やリスクがあるので一概にいい商品というわけではないんだけど、業界最人気の個人年金でこの内容、わざわざ入る意味ってあるんだろうか?
まあ、しいて言うなら。
- 公的年金は満額払ってるけど、まだまだお金余ってる!もっともっと老後に備えたい!リッチなシニアになりたい!
みたいな人にはおススメかもしれない。あとは決済がクレジットカードOKなので、ポイント貯めてる人とかね。
筆者だったらそこまで余裕があっても、上記に加え
- 途中解約できない不自由さがビミョ~(いやできるけど当然元本割れ)
- メリットっぽく書かれてる「5年後ごとの利差配当」は約束されてない
- 払い込み免除特約もない
- インフレリスクに対応してない
- 手続き面倒くせ~
という点が引っかかった。
なので「メリット<<<デメリット」という判断に至りました。
厚生年金加入者だったら余計にいらないと思うよ。
もしこの記事読んで「ゲ!」と思っちゃった人、契約から8日以内ならクーリングオフできるみたいなので、よくよく再検討してみたらどーでしょ。
参考記事
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