料理の美味しさは価格に左右される
同じ内容のバイキングに4ドルと8ドルの価格をつけて比較したところ、高い価格を支払って食べた人の評価は全体で11%多くおいしいと回答しました。さらに、そのバイキングに4ドル支払った人は、自分たちが食事した料理は食べれば食べるほど満足度が減っていく「収穫逓減の法則」が働いたと回答しましたが、8ドル支払ったグループでは、そのような現象を経験した人はいませんでした。
高い金を払って手に入れたものは
「こんだけ払ったんだから、自分はいいものを買ったはずだ!値段に見合った価値があるはずだ!」
と思い込みたがる傾向がある。
自己暗示だな。
じゃあ、なんでもかんでも高く売りつければいいのか?というと、そう単純ではない。
もしこれが4ドルと12ドルの比較だったら、12ドルのほうは「高すぎ」という評価だったかもしれない。
10ドルと20ドルだったら、逆に低いほうの「10ドルが妥当」という評価だったかもしれない。
許容範囲ギリギリの高値に設定することがキモだ。範囲を超えた価格にすると、逆に悪印象になる。
「アタシは安い女じゃないのよ」アピールのために「1回目のデートの誘いはあえて断る」みたいなマニュアルがあるだろう。
しかしこれを使って効果があるのはカワイイ女の子だけであって、並以下の女がやっても「何お高くとまってんの?」と思われるのがオチであるのと一緒だ。
商品価値を見誤ると値段設定も間違える。
ていうか、そもそも「商品価値ってナニ?」って話だしね。
商品価値は原価だけで決まるものではない。カシミヤがコットンに常に勝つわけではない。
- 売り手側の事情→売上目標、在庫回転率、取引先との親密度
- 買い手側の事情→可処分所得(給料、小遣い)、趣味
- マーケットの事情→希少性、メディア露出、流行、経済市況、競合他社
などといった、いろいろな要素がある。
これらを踏まえたうえで「客の許容範囲からハミ出ないギリギリ高い値段設定はどこか?=どこまでむしり取ってもOKか?」を探るのが、商売人の仕事といってもいいかもしれない。
古着を見てるとさあ、ファストファッションとたいして変わらんクオリティなのに値段がべらぼうに高いブランドとかあるよね。アレとかコレとかソレとか。
まあ一番はやっぱ見せ方がウマいんだけど、そういうブランドは見てて勉強になるよホント。えーここまでやっていいんだ?!みたいなね。
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