よそんちの世帯所得が気になって気になって仕方ない全国のゲス主婦のみなさまこんにちは陽です。
人の稼ぎなんか知ってどーすんのさ?
自分んちより少なかったら「ッシャ!」ってガッツポーズすんの?
さりげなくママ友の旦那の勤務先さぐろうとしてるお前の顔キモすぎだぞw
さて、人気アクティブファンド「ひふみ投信」を運用するカリスマファンドマネージャー藤野英人さんが、
「銀行はいかにして老人の心をつかみ手数料の高い投信を売りつけるのか」
そのマニュアルをフェイスブックで公開してくれていた。
全文転載するので、相続や退職金で大金を握る可能性がある人、あるいは身内が死んで生命保険金が入る予定の人はぜひ読んでみましょう。
なお、レイアウトはオレが調整している。
資産運用業界について思うこと(10)
<あるある物語>
Aさんは1部上場企業の大手企業を退職した。そして、退職金が振り込まれた。
それはその振込先の銀行は当然把握している。
そしてちゃんとリスト化されていて、支店長とセットで若手2-3年目の男の子か女の子のペアでやってくる。
支店長「Aさん、今までお疲れ様。これから当社も総力をあげて、Aさんの資産運用についてご協力させていただきます。これからT大を卒業した佐藤を担当につけます」
佐藤「Aさんよろしくお願いします」
数日後、大手銀行の若手の佐藤さんがやってくる。
佐藤「Aさんは〇〇商事につとめられてたんですね。すごいですねー。エリートですね」
A「佐藤君も立派な〇〇銀行につとてめてすごいじゃないか。T大だというし」
佐藤「ずっと仕事を続けられていたAさんにはかないませんよ。Aさんはどんな仕事をされていたのですか?」
A「わたしは繊維部門をやっていてね、最初はエリート部署だったんだけどだんだん斜陽産業になってっきたけど、ユニクロみたいな会社が出てきてまた仕入れとかでチャンスが出てね」
佐藤「そうなんですか。どんなチャンスですか?」
A「それはね・・・・・・」
と1時間くらいの会話。
佐藤「あ、すみません。Aさんの話が面白くて時間になってしまいました。また来ます」
数日後、
佐藤「この間は海外支店の立ち上げのところでした。そのあとどうされたんですか?」
A「実は・・・・・」
と小一時間。突然
A「そういえば、君は資産運用のアドバイスをしにきたんじゃなかったんじゃないかな?」
佐藤「そうでした。Aさんの話があまりに面白くて」
A「だめだなあ、そんなことじゃ数字作れないぞ。御行の総力をあげてよい商品を提案してくれるんじゃなかったんじゃないの」
佐藤「すみません。話に夢中になってしまって。実は〇〇為替建の〇〇株投信というのがありまして、毎月分配型投資という商品なんです。手短に言うと、月100万円を投資したら月1万円程度の分配金が入るんです」
A「ん、こういうのやったことなくて金融には不案内で(急に声が小さくなる)。ん、君、月1万円というと年間で12万円!利回りは12%じゃないか。毎月おこづかいが入るみたいだし」
佐藤「はい。それを分配金利回りといいます(正しい)。運用益でお支払いできないときは元本から出ることもあります。それを元本払い戻し金といいます(正しい)」
A「元本払戻金?んん?(わかってない)。(突然明るい顔で)ななににせよ、年間で12%利回りがあるんだね」
佐藤「きちんといえば、分配金利回りです(正しい)」
A「そうかあ、じゃあ5千万円全部いれるよ」
佐藤「Aさん。いきなり全部ではリスクがあるので、2千万円くらいかではどうでしょうか。実はこのような質問表があるので答えていただきませんか。Aさんにあった運用プランを提示できます」
中略
佐藤「これにお目通しください。問題なければ販売の説明を受けたということを証明するサインを」
A「んん。なんだかたくさんあるな。。。。うーん。(ぱらぱらとめくり)まあ、天下の〇〇銀行がだますようなことはないよね(勝手に納得)」そしてサイン
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テープに取ったりビデオにとったりしても佐藤さんは法律的にOK。でもトータルで錯誤に陥るような販売体制になってる。こういうトークをシュミレーションしたり、先輩から後輩に教えてる。
要するに、既存の金融機関は自分の子供みたいな人たちからの話し相手代金として手数料をいただいている感じだし、それは現場の販売員も買い手もある程度了承している。
そして業界の多くの人は「それがむしろ必要なことなんだ」と言っていたりするけど、それはいらない布団をおじいさんやおばあさんの話し相手になって売っている訪問販売業と変わらない。
実際に高回転で資産が目減りしたのを子供が発見して、親にこんなことやめなさいといっても、〇〇さんはいい人だから、とかばうようなことになったりする。
金融庁は消費者庁からのクレームや各種ヒアリングでこういう実態を把握している。法的にはOK。書類もそろっているし説明もしている。
しかし、消費者の話し相手代として高い手数料をとるのは本来の運用業務じゃないし、正しい金融機能が果たせない。森金融庁長官の怒りはそのような金融業界の体質にあると思う。
こういうことは本当はよくないことなんだ
ということが業界の常識にならない限り、資産運用の健全化はなくならない。
背景にある根深い問題
〇 金融機関が長期間不良債権処理に追われて経済的に苦しくなり、収益至上主義が長く続いてしまった。その間に金融倫理を大切にするという商道徳がおきざりになってしまったこと
〇 森金融庁長官が出てくるまでその実態を金融庁が過小評価していたこと
〇 大手のビジネスマンも含めて、金融知識を持つことははしたないことという概念があり、相当なビジネスマンでも金融知識はないに等しくカモにされやすこと。かつそういう人は知ったかぶりをすること
〇 金融は悪だという社会観念があり、メディアもそれに載って、そもそもジャーナリストそのものが金融=悪という呪縛から逃れず、正しい金融知識を伝える必要性すらわからないこと
〇 文部省なども金融=悪ということがあるので、正しく教えようというインセンティブが働かない
〇 家族のコミュニケーションが崩壊しており、振り込め詐欺などの温床になっていること。さびしい人が多すぎる。
保険の営業も、家賃保証のサブリースも、新築ワンルームマンション投資もぜんぶ同じ構造やなw
正直言って、自慢話ばっかでプライドくすぐられるとすぐ調子にのる自分で勉強しない老人はカモにされて当然としか思わんけどね。むしろ骨の髄まで絞り取ったれみたいな。。。
藤野さんはちょくちょく業界の問題点をこのように指摘しているので、「こういう暴露話をすると同業他社から嫌がらせなどを受けるのではないか?」という質問を受けるらしいのだが、それは全然ないそうだ。
むしろ業界関係者からは「がんばってくださいね。応援してます」と声援をもらうことが多いとか。
ということはつまり、現場は倫理的に問題があるってことをみんな認識してるわけですよ。でも違法じゃないし、声をあげたら自分が干されるだけだし、自分の給料のためには仕方ないから売るっていうね。
この押し込み販売の実態というのは、行政の偉い人も認識していて、森金融庁長官は講演で
正しい金融知識を持った顧客には売りづらい商品を作って一般顧客に売るビジネス、手数料獲得が優先され顧客の利益が軽視される結果、顧客の資産を増やすことが出来ないビジネスは、そもそも社会的に続ける価値があるものですか?(「日本の資産運用業界への期待」日本証券アナリスト協会 第8回国際セミナー「資産運用ビジネスの新しい動きとそれに向けた戦略」における森金融庁長官基調講演2017 年4月7日)
と話していたりする。
で、実際に金融機関に対して指導もしているようだ。
投信不信 迷うマネー 金融庁批判で「毎月分配」自粛
14年ぶり資金流出(日経新聞)
今後なんらかの規制や法整備がすすむ可能性はあるけども、情弱が存在する限り、金融機関はあの手この手で客の金をムシりとりにくるだろうね。
自衛策としては、自分で商品の内容を理解できない、リスクリターンを計算できないのであれば、銀行マンや証券マンは一切相手にしないことだわな。
普通預金、タンス預金で握りしめておけば、増えはしないが、少なくとも減りはしない。
いやいや普通預金とかないでしょ!資産運用やりたい!でも何からやれば?という人はとりあえず下記の本でも読んでみたらいいんじゃないでしょーか。
お金を増やしたい!
でも、銀行に預けたころでお金は増えません。
だからといって、投資をするのは難しそうだし、減るのが怖いです。
じゃあ、いったいどうしたらいいのか?
そんな疑問を持った「お金のド素人」が、東大卒、外資系証券や保険など金融数社を渡り歩いた「お金のプロ」山崎元に、『お金の増やし方』を聞いてきました。
「定期預金よりマシな方法はないの?」
「お金を増やしたかったら結局何をすればいいの?」
「老後はいくらあればいい?」
「家は買ったほうがいいの?」
「保険は入ったほうがいいの?」
「NISAっていったい何ですか?」
こんな疑問を、わかるまでしつこく聞いてきましたので、読めば誰でも『お金の増やし方』がわかります!
「お金は銀行に預けてるだけ」「お金は増やしたいが、難しいことはわからない」そんな人は必読です!
山崎元さんは人気の経済評論家。ユーザ志向でいつも金融機関にカモられないためのアドバイスをしている。日本語が硬くてちょっと読みにくいが、良心的な評論家だと思う。
上の本読んで、投資信託をやろうと思ったらこちらがおススメ。
投信の運用を考えるうえで、気をつけるポイントがわかる。確定拠出年金(iDeco)を始める人にも参考になると思います。
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